泌尿器・前立腺・腎臓・副腎外科

ご挨拶

常に最先端を目指す取り組み

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当科では日本泌尿器科学会において認定された泌尿器科専門医らを中心にプロフェッショナルな泌尿器外科の高度急性期医療を行っています。

対象臓器は腎、尿管、膀胱、尿道などの尿路(尿の通り道)および前立腺、精巣、陰茎などの男性生殖器(精路)、内分泌臓器の副腎、さらに後腹膜(腹膜に包まれた腸の裏にある場所)に発生する疾患です。具体的には副腎腫瘍、腎臓がん、腎盂・尿管癌、膀胱癌などの尿路がん、前立腺癌などの悪性腫瘍や前立腺肥大症、尿路奇形、尿失禁(尿漏れ)などのさまざまな疾患に対して外科的治療、放射線療法、化学療法、内科的治療などを組み合わせた治療を行っています。

手術は低侵襲性を追求し、ほぼ全ての術式を負担の少ないロボット手術・腹腔鏡下手術で行い治療成績の向上とともに患者さんにやさしく満足していただける医療の両立を目指しています。特にロボット手術の症例数は国内屈指を誇りHigh Volume Centerとして稼働しています。当科のロボット手術・腹腔鏡下手術は泌尿器外科手術の経験を豊富に持ち日本泌尿器科学会/日本泌尿器内視鏡・ロボティクス学会が認定したロボット手術指導医・腹腔鏡技術認定医のもとで行っています。

主要手術件数の推移min.png

現主任部長が広島大学より着任した2010年度以後(2023年度末まで)2,067件のロボット手術・腹腔鏡下手術を行い開腹手術への移行は1%以下、輸血も1%以下で低侵襲手術の十分な実績から術後早期の社会復帰を実現させています。また悪性腫瘍に対する制癌効果においても従来の開腹手術と同等以上の結果を得ており、さらに臓器機能温存にも積極的に取り組み癌制御と術後QOLの両立を実現しています。
これらの手術実績は国内のみならず海外にも広く発信し高い評価を得ています。

(主任部長 三田耕司)

ロボット手術を中心とした泌尿器外科手術に特化した最先端医療の提供

体に負担の少ない治療の追求:ロボット支援下手術・腹腔鏡下手術

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ロボット手術・腹腔鏡下手術の特徴は皮膚に小さな穴(5mmから1cm程度)を空けて、その穴から二酸化炭素を入れて空間を作り、鉗子などの機器を体内に入れてすべての手術をお腹の中で行います。泌尿器科領域の臓器は後腹膜(お腹の後ろ側)にあるため従来の開腹術では大きな皮膚切開が必要ですが、ロボット手術・腹腔鏡下手術は従来の開腹術に比べて皮膚や筋肉を切開する必要がないため、術後の疼痛が軽く、早期離床、早期社会復帰が可能となります。当科では一般には開腹手術で行われている術式もほぼ全てロボット手術・腹腔鏡下手術で行っており術後7日目が退院日です。

ロボット支援下手術のご紹介

当院公式YouTubeチャンネルより

TBSニュースの動画サイト

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(令和4年10月24日(月) 、RCCテレビ TBSニュースの動画サイトに掲載)

2023年度の治療実績

2023年度の総手術件数(前立腺生検をのぞく)は年間798件でした。

入院部門

入院患者総数は917人で入院手術件数は485件、術式別ではロボット・腹腔鏡下手術197件、開腹手術5件、経尿道的内視鏡手術263件、その他20件でした。入院手術は腫瘍に対する手術が最も多く、その内訳は腎腫瘍・腎盂尿管腫瘍54件、膀胱腫瘍242件、前立腺がん131件などでした。

外来部門

外来患者総数は7,096人、初診・紹介患者数の1ヶ月平均は45人、外来手術件数は313件、前立腺生検297件でした。

代表的なロボット・腹腔鏡下手術

一般社団法人National Clinical DatabaseNCD)の手術・治療情報データベース事業への参加について

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