X線CT検査

放射線技術部

CT検査とは

1W2A3453.jpg

CT(Computed Tomography:コンピュータ断層診断装置)検査とはX線を用いて人体の内部構造を画像化する検査です。CT検査は病気の早期発見、経過観察等に有用であり、救急などにも積極的に用いられています。得られた情報から、任意の断層像や、3次元(3D)画像を作成し、診断や治療に役立てます。また、自動露出機構(AEC)、逐次近似画像再構成法などの技術を活用し、画質向上と被ばくの低減の両立を実現しています。

頭部
頭部
腹部
腹部水平断
縦切り
腹部矢状断
横切り
腹部冠状断
3D
胸腹部大動脈 3D画像

検査前の注意点

  • 妊娠している方、妊娠している可能性のある方には検査ができない場合がありますので、事前に申し出てください。
  • 造影剤を使用して検査をする場合には検査前の食事を控えていただくことがあります。
  • 撮影する部位によっては眼鏡や補聴器、アクセサリー、下着等が診断の妨げになるため外していただくことがあります。

検査の流れ

  1. CT検査室の前でお待ちください。順番が来たらお呼びします。
    予約時間を優先してお呼びしますが、急を要する患者さま等により時間がずれ込む事がありますのでご了承ください。
  2. 検査室に入ると、カゴがありますので荷物を置き、金属などを外して入れてください。
  3. 検査台に仰向けに寝ていただきます。
    胸部や腹部の検査のときは両腕を頭の上で組んでもらい、頭部のときは両腕をお腹の上で組んでもらいます。
  4. 担当の技師が位置を合わせ、検査台がトンネルの中に移動して検査が始まります。
  5. 撮影中は頭や身体を動かさないでください。胸部や腹部の撮影時には息止めの合図があります。

※撮影中なにか不都合がありましたらCT装置にマイクが内蔵されていますので、そのままお話しください

造影剤について

  • 検査の目的によっては造影剤を使用することがあります。造影剤を使用することによって血管や病変のより詳しい情報を得ることができ正確な診断が可能となります。
  • 造影剤は腕に注射をし、静脈から注入します。この際、身体が熱く感じることがありますが、すぐに収まりますので心配いりません。
  • まれに副作用を生じる場合があります。
    症状としては、吐き気・嘔吐、かゆみ、発赤等があります。これらの症状が出た場合には医師や看護師にご相談ください。
    過去の造影剤使用時に上記の症状がでたことのある患者さまは、検査前に技師や看護師に申し出てください。

当院で実施しているCT検査や画像解析技術の一部をご紹介します。

頭部Perfusion CT

造影剤を入れながら頭部を撮影し、造影剤がどのように流れているかを観察することで、血行動態を把握することができます。当院でも主に救急外来で撮影しており、すぐに解析を行うことで急性期脳梗塞の迅速な診断・治療へ貢献しています。

頭部Perfusion CT

心臓CT検査

心臓CT検査
狭心症や心筋梗塞の診断には従来心臓カテーテル検査が用いられてきました。心臓カテーテル検査は手や足の動脈からカテーテルと呼ばれる細い管を血管に入れ造影剤を流してX線で血管の狭窄や閉塞などを確認する検査です。この検査は動脈にカテーテルを挿入する危険性や止血、被ばく時間、費用などの面から安易にできる検査ではありません。
当院ではCT装置で、心電図同期撮影をすることで、心臓を栄養する血管(冠動脈)を撮影しております。検査時間は15分程度で一般的な造影剤を使用するCT検査と同様に外来で短時間に撮影でき、止血といった作業も無くすぐに帰宅できます。

手術支援画像解析

手術支援画像解析
手術前に造影剤を使用し、得られた画像から手術支援画像を作成することで、血管と腫瘍の位置関係や血管奇形がないかの確認できます。さらに、手術前の術式検討やシミュレーションができる画像を作成することで安全に手術が行えるよう支援しています。