精神科

1982年に安佐市民病院神経科がはじまり、2009年4月からは精神科として一般的な精神疾患の外来診療および身体各科入院中の精神症状への対応を行ってきました。そして、2022年5月より北部医療センター安佐市民病院として、あらたに20床の精神科病床を設置し、急性期の精神疾患、とくに身体疾患を合併する患者さんの治療を重点的に行うようになります。

精神科のスタッフは精神科医師3名及び公認心理師(臨床心理士)2名となり、これまでより大幅に増えました。また週1日だけ1名の非常勤医師が診療をしています。昨年度までは、ほぼ外来診療のみでしたが、本年度より精神科病棟での入院治療に重点をおいた体制となります。たとえば、外科で手術をしなければいけないけど精神科の病気もある、認知症があって一般の病棟ではからだの治療が難しい、そんなときに精神科の病棟で治療をすることがあります。

精神科病棟に限らず、内科や外科などからだの病気で一般の病棟に入院されている患者さんについても、精神症状がある場合にそれぞれの病棟にうかがって診療をしています。このような活動はコンサルテーションリエゾンといいます。2021年は239名の患者さんの紹介がありました。そのほとんどはせん妄、認知症、アルコール関連障害、急性薬物中毒となっています。総合病院の特性を活かし、合併症リスクのある患者さんの手術や治療に際して、身体面の問題にも配慮しつつ、精神状態の変動に速やかに対応し、迅速な改善がえられるように治療の工夫を重ねています。

また、診療科や職種の垣根をこえ、組織横断的なチーム医療を積極的に行っています。当院では緩和ケアチームおよび認知症ケア・せん妄対策チームをはじめ複数の部門と連携しています。

公認心理師(臨床心理士)によるカウンセリングは、医師の診察により必要と判断された患者さんに行っています。カウンセリングの希望については診察の際に医師にお伝えください。なお、カウンセリングでは、認知行動療法などそれぞれの患者さんに合わせた方法を用いて行います。

外来診療については予約診療を基本としています。初診もかかりつけの先生からの紹介を原則としています。入院患者さんへの診療との兼ね合いから、対応可能な日時を調整するために初診までの時間がかかるこることがあります。ご迷惑をおかけしますがご理解いただきますようお願いします。なお、急性期治療を担う病院として、病状が安定し薬の処方を他院でお願いできる場合には、当院から他院へ転医をすすめさせていただくことがありますのでご容赦ください。