消化器外科

ご挨拶

消化器外科のホームページにアクセスいただきありがとうございます。
我々「消化器外科」は2021年度の診療科再編成により「外科」が「呼吸器外科」、「乳腺外科」、「肝胆膵外科」、「消化器外科」に細分化され開設しました。消化器外科では食道・胃・大腸における悪性腫瘍にたいする外科治療を主に行っています。併存疾患をお持ちで他院では治療困難とされるような患者さんに対しても、総合病院である強みを生かし、地域の最後の砦として、他科と円滑な連携を図りながら積極的な治療を行っています。

当院は広島県の地域がん診療連携拠点病院として、スタッフは各疾患領域の指導医および専門医の資格を取得しており、科学的根拠に基づいた治療を行うと同時に、手術療法以外にも化学療法、放射線治療、緩和医療など進行度に合わせた治療を提供できる体制を整えています。日本外科学会・日本消化器外科学会・日本食道学会・日本胃癌学会および日本大腸肛門病学会の認定施設として初期研修医や専攻医を多数受け入れ、広島大学消化器外科関連施設として、若手消化器外科医育成にも力を入れています。

以下、代表的な癌についての当科の治療方針を紹介させていただきます。

食道癌

3名の食道外科専門医、2名の内視鏡外科技術認定医が在籍し、ロボット支援下手術や胸腔鏡手術をほぼ全例で行っています。進行食道癌にたいしては術前化学療法や術前化学放射線療法など集学的治療を行い、術後は医師・看護師以外にも作業療法士、理学療法士および歯科医や栄養士を含めたチームによる周術期管理を行い術後成績向上に努めています。

胃癌

2名の内視鏡外科技術認定医が在籍し、積極的に腹腔鏡手術を行っています。2018年から始めたロボット支援下腹腔鏡胃癌手術は、これまでに160件以上の症例を経験しています。さらに、広島県内でも数少ない日本胃癌学会施設認定Aの認定を受けており、内視鏡治療、化学療法、放射線治療を含む総合的な胃癌治療を提供しています。機能温存の観点から、胃の全摘手術を避ける取り組みも行っています。

大腸癌

大腸外科医3名で診療を行っており、うち2名は内視鏡技術認定・ロボット手術プロクターの資格を持ち、低侵襲手術(ロボット・腹腔鏡)を積極的に実施しています。大腸癌手術は年間200例を超え、県内でもトップクラスの実績です。直腸癌には放射線・化学療法を組み合わせた集学的治療も取り入れ、肛門温存と治療成績の向上を目指しています。今後も一人ひとりの多様なニーズに応じた治療を追求していきます。

詳細は症例・治療情報のページがありますのでご参照ください

これからも地域の皆さまの健康を支える存在であり続けるために、私たちスタッフ一同は、目の前の患者さま一人ひとりと真摯に向き合い、誠実に治療へ取り組んでまいります。
このホームページをご覧いただいた患者さま、ご家族の皆さま、そして地域の医療関係者の皆さま。何かお困りごとがございましたら、どうぞいつでもお気軽にご相談ください。皆さまのお力になれるよう、誠心誠意対応させていただきます。
今後とも変わらぬご厚情を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

消化器外科 主任部長 惠美 学

手術件数

当院での食道がん・胃がん・大腸(結腸/直腸)がんの手術件数

2020 2021 2022 2023 2024
食道(開胸開腹) 5 2 0 0 0
食道(鏡視下) 12 10 12 18 26
食道合計 17 12 12 18 26
胃(開腹) 31 35 25 15 17
胃(鏡視下) 32 37 33 40 48
腹腔鏡 (18) (11) (6) (9) (12)
ロボット (14) (26) (27) (31) (36)
胃合計 63 72 58 55 65
大腸(開腹) 28 30 33 34 23
大腸(鏡視下) 137 183 145 183 186
腹腔鏡 (113) (146) (99) (118) (107)
ロボット (24) (37) (46) (65) (79)
大腸合計 165 213 178 217 209
全体合計 245 297 248 290 300

この他、救急疾患も積極的に診療しており、年間約200例の緊急手術を行っています。