救急科

1. ご挨拶

救急科は令和4年5月の新病院開設に伴い当院に地域救命救急センターが開設されることをうけて、新たな診療科として新設されました。私たちは救急外来を受診される救急患者さんを軽症から重症まで幅広く受け入れ、初期診療を行い、その後各専門診療科に紹介あるいは共に治療を行なっていきます。また、救急車だけでなく、ドクターヘリや消防防災ヘリによる遠方からの搬送される患者さんの受け入れも行なっていきます.また,災害時には病院の中核となって対応を行います。

これまで救急患者診療を行なっていた総合診療科・各専門診療科、重症患者対応を行なっていた集中治療部を基盤とし、さらに私たち救急科のストロングポイントを加えることで、地域・広島県北部の急性期医療を支えていきます。

広島県ドクターヘリ
DMAT活動

2. 科の特徴

特徴①:軽症から重症まで幅広く診療を行う

救急科医師は救急外来で幅広く患者さんを診療し、重症度・緊急度に合わせて治療介入を行います。重症患者さんの場合、原因の如何に関わらず迅速に生命維持・蘇生処置を行います。また、緊急度の高い患者さんの場合、初期治療により安定化を図りつつ、同時並行で各専門診療科とともに検査による診断・根本的治療を行います。

特徴②:救急車、救急用ヘリコプターからの広域からの救急患者搬送受け入れ

広島県は北部に中国山地、南部には瀬戸内海に数多くの島嶼部を有し、全国でも北海道に次いで2番目に多い「無医地区」を抱えています。2013年より運航を開始した広島県ドクターヘリは30分以内に県内全域に迅速に救急集中治療を提供し、地域医療体制の中で欠かせない存在となっており、当院も受け入れに協力しています。また,県内に2機配備された消防・防災ヘリは救助・捜索活動に加えて、ドクターヘリが対応できない場合に救急活動を補完する役割を担っています。

新病院屋上に新たに設置されたヘリポートを活用し、ドクターヘリ、消防・防災ヘリによって搬送される患者さんをこれまで以上に積極的に受け入れていきます。それにより、地元の安佐北区・可部地区のみならず、広島県北部と島根県など他県を含む広域から患者さんを受け入れることを想定しております。

また、他院から紹介された重症患者さんについて迅速な転院搬送が必要と判断される場合には、ヘリコプターでの転院搬送を積極的に活用し、当院に迅速に収容いたします。

特徴③:各専門診療科・総合診療科・集中治療部からのバックアップを受けています

安佐市民病院は伝統的に診療科間の垣根が低く、連携がとりやすい気風があります。原因疾患の同定を行った結果、入院治療や手術や内視鏡、血管内治療などの根本治療が必要と判断される場合には、病態に応じて各専門診療科に治療を引き継ぎます。

また、高齢化が進み、様々な病態・疾病、社会的な問題が並存している患者さんが増加しています。現在の総合診療科医師、医療ソーシャルワーカーを中心とした多職種連携に加え、全身的・多面的な介入を行っていきます。

加えて、救急患者さんのうち呼吸不全やショック状態などの重症病態の患者さんにはICU・救命救急センターでの集中治療が必要となります。救急外来で迅速に初期蘇生を開始し、その後ICU・救命救急センターでの人工呼吸器や人工透析などの生命維持装置、ECMOやIABPといった循環補助デバイスを使用した集中治療にスムーズに移行できるよう、集中治療部医師と連携・協働いたします。

特徴④:ドクターヘリ・DMATでの病院前・災害医療活動への貢献

当科から広島県ドクターヘリの医療スタッフを派遣しており、基地病院である広島大学病院によるドクターヘリ運航に協力しております。ドクターヘリからの患者の受け入れ側としてだけではなく、ドクターヘリに乗り込んで病院前救急医療活動に従事することで広島県全地域と近隣県の救急医療に貢献しています。

また、当科医師医療・地域救命救急センター医療スタッフらで構成されるDMAT1隊を配置しています。当院は平成28年の熊本地震への派遣や,平成26年の広島市豪雨土砂災害の際には病院機能に制限を受けつつも被災地直近の救急医療機関として多数の傷病者を受け入れた実績があります。今後発生が予見される南海トラフ大地震などの災害を見据え、多数傷病者受け入れ、あるいはDMAT現地派遣ができるよう準備をしていきます。

特徴⑤:多職種連携による地域救命救急センターの運営と救急医療に貢献する人材の育成

救急診療は救急科医師の力のみで行うことはできません。各診療科医師に加えて看護師、薬剤師、検査技師,放射線技師、臨床工学技師ら多岐にわたる専門職の力を結集させ、地域救命救急センターを運営していくリーダーとなることが、救急科医師の大事な任務です。
また、これからの救急医療を支えていく若手医師及びコメディカル、救急救命士を教育していくことも当科の重要な使命です。現場での教育に加えてoff-the-job trainingも積極的に実施していきます。

当科の岡崎先生のインタビュー記事が掲載されています。
救急医の熱い思いを感じてください。

日本救急医学会"救急医を目指す君に"

救急科スタッフ

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