紫外線が皮膚に与える障害

皮膚科

紫外線が皮膚に与える障害

(2018/04/23 RCC「イマなまっ!」で放映されました)

  • 紫外線は可視光線より短い波長の電磁波で、波長が長い順にUVA、UVC、UVCがありますがUVCはオゾン層で吸収されるためUVA、UVBに気をつける必要があります。UVAはシミ、シワ、タルミの原因になります。UVBはDNAを障害し将来的な発がんの可能性があります。紫外線により肌が赤くなるかた、黒くなる方がおられますが、肌質により肌が赤くなる方のほうが紫外線によるダメージは受けやすいと言えます。
  • 紫外線は夏季(特に4〜9月)の午前10時〜午後2時が特に強いですから、その時期に屋外に長時間出るのは避けたほうがよく、日焼け止めや遮光グッズを上手に活用すると良いでしょう。日焼け止めはローションタイプなら1円玉2枚分を、クリームタイプならパール粒2つ分を二度に分けて塗ることをお勧めします(塗りムラを避け十分な量を塗りましょう)。また耳たぶやうなじ、鎖骨、前腕から手の甲、足首なども塗り忘れないようにしましょう。
  • 紫外線はカルシウム吸収に不可欠なビタミンDの形成に必要ですが、食べ物(魚やきのこ類)から摂取可能です。夏季なら数分、冬季なら1時間程度の紫外線にあたることで1日に必要なビタミンDの形成は可能で、皮膚障害を生じ始めるのに必要な紫外線量はその数倍程度と言われています。また、紫外線には健康的に見える、肌の代謝を上げる役割もあります。※乳幼児の過剰なVitD不足によるくる病(VitD欠乏症)や骨粗鬆症の報告もありますので過剰な制限もまた問題です。
  • 不必要に過剰な紫外線にあたることをさけ、生涯にわたり健やかな肌を維持しましょう。