良性腫瘍
歯科・口腔外科
エナメル上皮腫
歯原性腫瘍の中で最も頻度の高い腫瘍です。とりわけ下顎の後方部の顎骨に好発し、増大すると顎骨が膨隆し、顔貌も変化します。歯胚の中のエナメル器と呼ばれる部分が腫瘍化することにより生じます。

治療
手術により腫瘍の摘出を行います。大きなエナメル上皮腫では顎骨の切除を行うこともあり、開窓療法によって腫瘍の縮小後に摘出します。摘出後の骨欠損部に骨移植を必要とすることもあります。
歯牙腫
歯牙腫は歯胚の形成異常から生ずる組織の形態異常であり、一般に集合性歯牙腫と複雑性歯牙腫に分類しますが、いずれも腫瘍の中に歯の組織を含んでいるのが特徴です。無症状であるため、エックス線検査で偶然発見されることが多く、腫瘍は緩徐に増大しますが、大きくなると顎骨の膨隆や歯牙の位置異常を引き起こします。

治療
手術により腫瘍の摘出を行います。