その他

歯科・口腔外科

口腔カンジダ症

カンジダ・アルビカンスという真菌(かび)によっておこる口腔感染症です。口腔内の常在菌ですが、副腎皮質ステロイド薬の投与や糖尿病、免疫力低下している状態、唾液量の減少、口腔乾燥、長期間にわたる抗菌薬の服用などにより常在菌間のバランスが崩れ、カンジダ菌が異常に増殖し、病原性を発揮することにより発症します。

症状

急性型である偽膜性カンジダ症は灰白色あるいは乳白色の点状、線状、あるいは斑紋状の白苔が粘膜表面に付着しています。白苔をガーゼなどでぬぐうと剥離可能ですが、剥離後の粘膜は発赤やびらんを呈しています。白苔を認ない萎縮性あるいは紅斑性カンジダ症は舌がつるんとしていたりや粘膜の紅斑が特徴で、偽膜性よりもヒリヒリとした痛みが強くなります。口角の発赤、びらん、亀裂を認める口角炎もカンジダが原因になっていることがよくあります。慢性型の肥厚性カンジダ症では、白苔は剥離しにくく、上皮の肥厚を伴うようになります。味覚障害を生じることもあります。

治療

口腔内の清掃、抗真菌薬を含むうがい薬や塗り薬、貼り薬を使用しますが、時に抗真菌薬の内服を必要とすることもあります。

唾石症

唾液腺の中や唾液の導管の中に石ができた状態です。ほとんどは顎下腺に生じます。唾石は極小さなものから数cmに及ぶものまでみられます。唾石の原因は導管の炎症や唾液の停滞、さらに唾液の性状の変化などです。

症状

食事の際に唾液腺のある顎下部、時に耳下部が繰り返し腫脹し、激しい疼痛が起こり、徐々に症状が消退することが特徴です。

治療

小さな唾石は口底部の唾液腺開口部から自然に流出することもあります。唾液の導管内にある唾石は、口の中で切開して唾石を摘出します。顎下腺の中にできたものは、顎下腺とともに唾石を摘出します。