カテーテル手術について
循環器内科
カテーテル手術について
1981年に日本で初めて冠動脈のカテーテル治療が行われて40年以上になります。冠動脈インターベンション治療(PCI)は虚血性心疾患とくに急性心筋梗塞の治療成績向上に大きく寄与してきました。はじめは心臓の栄養血管である冠動脈の動脈硬化で狭くなった部分をバルーンで押し広げる手技で始まりました。
1990年代に入ると冠動脈ステント(金属の金網のパイプ)が導入され、さらに2000年代にはステント内再狭窄を防ぐ薬剤を塗布した薬剤溶出ステントが登場し、長年の課題であった再狭窄の頻度は著しく低下しました。薬剤溶出ステントも登場した当初は遅発性ステント内血栓症が問題となりましたが、いまやステントの改良によりステント内再狭窄やステント内血栓症は極めて少なくなり、血液をサラサラにする抗血小板薬の内服期間も短くなってきています。この40年間でPCIは目覚ましい進歩を遂げました。当科は開設当初からPCIを積極的に行い、患者様のQOLや生命予後に大きく貢献して参りました。
循環器内科には年間約1,600人が入院しており、6割を超える980人は緊急あるいは準緊急入院です。年間約1,100件の侵襲手技治療、手術治療を行っています。