病院長挨拶
地域の皆さまとともに歩む

2025年4月に広島市立北部医療センター安佐市民病院の病院長に就任し,早いもので1年が経過いたしました。当院は1980年に可部南の地で開院してから46年,そして現在の亀山南への新築移転から5年目という大きな節目を迎えています。これまで長きにわたり当院を支えてくださった地域の皆さま,そして日頃より連携いただいている医療機関の皆さまに,心より深く感謝申し上げます。
当院は,がん診療,救急診療をはじめとする各診療科の専門分野において,高度かつ専門性の高い医療を提供する地域の中核病院です。急な体調の変化や重い病気に対しても,24時間365日体制で迅速かつ適切に対応し,地域の皆さまの「いざという時の安心」を支えております。一方で,地域医療を将来にわたって守り続けていくためには,医療機関同士の役割分担と連携が欠かせません。当院では,高度な治療や専門的な医療を必要とする患者さまの診療に注力するとともに,状態が安定された患者さまについては地域の医療機関へ紹介し,引き続き診療をお願いしています。こうした取り組みにより,地域全体で患者さまを支える「地域完結型医療」の実現を進めています。
また,急速に進む高齢化や医療従事者の不足といった社会的課題に対応するため,当院では医療のデジタル化DX(デジタルトランスフォーメーション)を積極的に推進しています。特にパソコン業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用により,200を超える業務プロセスの自動化を実現し,職員の業務負担軽減と医療の質の向上の両立を図ってまいりました。これらの取り組みは全国的にも先進的な事例として高く評価されており,今後も生成AIなどの新しい技術も取り入れながら,職員がより患者さまと向き合う時間を確保し,安全で質の高い医療の提供に努めてまいります。
質の高い医療の源は,職員一人ひとりの成長と心身の健康にあります。
私は「病院は人で成り立つ」という考えのもと,医師,看護師,薬剤師,技師,事務職をはじめとするすべての職員が誇りとやりがいを持ち,安心して働き続けられる環境づくりに力を入れています。職員がいきいきと働くことが,患者さまに寄り添った温かい医療の提供につながるものと考えております。
これからも,「患者さまが必要な医療を,必要な時に,適切に受けられる体制」をさらに充実し,地域の皆さまにとって「安心して受診できる病院」,そして「いつでも頼れる病院」であり続けられるよう,職員一丸となって取り組んでまいります。
(北部医療センターだより2026年夏号より引用)
北部医療センター安佐市民病院 病院長
永田 信二