初期研修概要/研修プログラム

研修プログラムについて

当院では令和2年度に改正された「医師法第16条の2第1項に規定する臨床研修に関する省令の施行について」による、新たな「医師臨床研修指導ガイドライン」に基づき臨床研修を行っています。

プログラムの名称

広島市立北部医療センター安佐市民病院初期臨床研修プログラム

プログラムの特徴

救急部門に重点を置いており、1~3次までの幅広い、かつ豊富な症例を経験でき、指導医も診療科の垣根を越えて誠意を持って指導しています。チーム医療を通じて第一線で行動する力、判断する力を高めていき、並行して上級医の継続的な指導やディスカッションを通じて知識、技術の向上を図ります。また、当院では救急の前後に麻酔科のローテーションを必須としており、全身管理や基本手技の修練を行い深化させることで「患者を診る」力を総合的に養うことができます。1ヶ月の地域医療研修では訪問診療を含め研修協力施設で研修し地域のニーズを理解します。選択科は7ヶ月あり、自身の将来を見据えた研修ができます。定期的に開催される臨床研修管理委員会は初期臨床研修医も参加し意見を研修プログラムに反映しています。また、2年次のローテーションは1年次の終わりに各人の希望により決めていきます。将来どの診療科に進むことになっても十分な経験ができ、自らの希望で将来を見据えた研修プログラムを組むことができます。

令和6年度プログラムからの変更点

  • 当院は「麻酔科」選択必修(救急必修期間とは別)ですが、選択必修期間を変更
    ➡ 必修期間 2ヶ月 → 1ヶ月へ変更
  • 救急(救急外来)3カ月+救急(ICU1ヶ月 計4カ月
    ➡ 「救急総合」計3カ月へ変更(3カ月のうちにICUでの研修期間も含む)

  • 内科選択方法
    【現行】 2ヶ月毎×3クール=6カ月 最大内科3診療科の選択
    ➡推奨は現行パターンだが、最大2ヶ月×1+1ヶ月×4=6カ月も可能
    「総合診療科」「呼吸器内科」「循環器内科」「消化器内科・内視鏡内科」「血液内科」「脳神経内科」
    「内分泌・糖尿病内科」7つの内科から、最大5診療科を選択可能に

研修ローテーション

1年目は内科6カ月(うちオリエンテーション1ヶ月含む)、外科、救急総合(麻酔科と区別)2ヶ月、麻酔科(選択必修)1ヶ月、選択1ヶ月

2年目に内科・救急総合・地域医療・小児科・産婦人科・精神科各1ヶ月、選択科6カ月 

2年間で最大7ヶ月の「選択科」期間あり

 

令和6年度研修ローテーション(例)

 1年目

 A...オリエンテーションを含んだ内科期間

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

A内科

内  科

麻酔科

外 科

救急総合

選択科

 

2年目

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

内科

地域

医療

小児科

産婦

人科

精神科

救急

総合

選 択 科

 

※実際のプログラムは週単位で実施しますので月をまたぐ場合もあります。(1ヶ月=4週以上)

※「内科」「地域医療」の期間中に「一般外来」を4週間以上(実質20日以上)実施します。

※必修研修は原則4週以上のブロック研修とします。当院では内科24週、救急12週、外科8週、小児科4週、産婦人科4週、精神科4週、地域医療4週を必修研修とし、麻酔科4週を選択必修としています。
⇒精神科は「当院」又は研修協力施設「児玉病院」での実施が選択できます。

※地域医療は2年次にローテートし、研修協力施設を選択し、一般外来・在宅医療を含めた研修を行います。
⇒研修協力施設:中西内科・北広島町雄鹿原診療所・公立邑智病院・安芸太田病院

※選択科は必修での履修科も含めて当院で標榜する全診療科、または研修協力施設でも可能。(但し、『臨床研修指導医』の在籍する診療科に限る。)

研修概要

令和5年度 初期臨床研修医

研修医写真.jpeg

研修のはじめにまわる内科は初期診療の基本を学ぶ重要な診療部門ですが、専門分科が進んだ昨今、特に大きな総合病院では内科全体でcommon diseaseについて学ぶ機会が少なくなっています。当院では救急カンファレンスを毎月2回行っており、1年目の研修医が症例発表を行い、指導医・上級医が講義を行っています。

また、年に数回は藝州北部ヘルスケアネットワーク(Ge-Net)カンファレンスを行い、安佐地区のみならず、山県郡(安芸太田町、北広島町)および安芸高田市の病院や医師会診療所の先生方にご参加いただいています。地域に密着した先生方から様々なご意見をいただき、毎回、院外講師の先生からプライマリ・ケアのスキルをご教授いただいています。

2年目の研修医は安佐地区の診療所である中西内科、北広島町雄鹿原診療所、公立邑智病院、安芸太田病院で1ヶ月間の地域医療研修を受けており、月に一回、中西内科でのプライマリケアカンファレンスがあります。 1年目の研修医も2年目の研修医と一緒にカンファレンスに参加し、外来に歩いてこられたCommon diseaseの患者さんをいかに的確に診断し、治療するかを学びます。

学会発表も2年間で1回は必ず行い、希望があれば何回でも発表の機会があります。1年間で3回学会発表した研修医もいます。研修中に英文論文を書き上げ、英文雑誌に採用された研修医もいます。

情熱があれば何でもできます!