精神科

外来診療

初診は予約制をとっており(原則、かかりつけの先生からのFAXによる事前の連絡が必要です)、待ち時間を短縮し、患者さんやご家族より充分にお話を伺う時間を確保するようにしています。
診察では症状を聞き取ることで診断しますが、必要に応じて心理検査や画像検査(CTMRISPECTなど)、脳波検査を行い、診断や治療に役立てています。
2023年度は、170名の初診患者さんを診察し、うち102名(60%)が近隣の医療機関から紹介の患者さんです。内訳は、神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害(パニック障害、適応障害など)、気分障害(うつ病や躁うつ病など)、症状性を含む器質性精神障害(認知症など)、精神作用物質使用による精神及び行動の障害(主にアルコール依存症)の順となっています。
治療により病状が安定した患者さんには、ご紹介元または自宅や職場近くの医療機関をご紹介しています。

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リエゾン診療

身体各科に入院中の患者さんに生じる不眠や不安、気分の落ち込みなどに対し、病棟へ往診する形で診療しています。主治医の先生と連携し、身体の問題に配慮しつつ、精神症状の緩和が図れるように取り組んでいます。
2023年度は、344名の患者さんの紹介があり、せん妄(身体に何らかの負担がかかったときに生じる精神機能の混乱)、認知症・器質性精神障害(高次脳機能障害)、アルコール依存症などの患者さんに介入しています。

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入院診療

当院では2023年1月に精神科病棟を開設しました。20床からなる閉鎖病棟で、うつ病、統合失調症などの精神疾患の治療を行っています。急性期治療を担う総合病院の特性を活かし、身体各科の治療が必要な精神疾患を持つ患者さんの入院が多くなっています(2023年度 平均在院日数32.3日)。また、薬物療法の効果が不十分な患者さんに対して、麻酔科と連携して行う修正型電気けいれん療法にも力をいれています。
2023年度は、132名の患者さんが入院されました。日々の診療では、患者さんの抱える問題に多方面からアプローチできるように、医師と看護師のみならず、臨床心理士、薬剤師、作業療法士、栄養士などを含むチームで関わっています。生活環境の調整も重要であり、精神保健福祉士(精神科ソーシャルワーカー)がサポートしています。

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