抗がん剤治療への薬剤師の関わり

皆様こんにちは。皆様は薬剤師が行っている抗がん剤の説明・確認業務についてご存知でしょうか?これからその内容について説明したいと思います。

抗がん剤治療を受けると決まった患者さんは、様々な不安を抱えておられることと思います。例えば、医師からこのように言われたとします。

「手術で取り切れなかった可能性のある、小さながん細胞をやっつけるために術後化学療法をやっていきましょう。これは現在の標準治療です。薬のことや他の心配なことは、薬剤師や看護師に聞いてください。」

このような説明を聞かれてどのように感じられるでしょうか。副作用は?いつも通り働けるのか?標準治療より上級な治療がないのか?費用は?おそらくこのような疑問をもたれるのではないでしょうか。実際に薬剤師が説明する時に、このような質問を多く受けます。ちなみに標準治療というのは、普通の治療という意味ではなく、一般的に行われている最良の治療という意味です。

そこで、私たち薬剤師は投与スケジュールパンフレット(図1)を作成し、投与日程、注意の必要な副作用、副作用が起こる時期について視覚的にわかり易く説明しています。また安全な抗がん剤治療を行うため、副作用情報を聴取し、副作用軽減のための薬の相談、投与前の検査値確認等を行っています。そして、通院して抗がん剤を投与する部屋に薬剤師を配置し、いつでも対応できる体制もとっています。

当院にはがん指導薬剤師、がん専門薬剤師、外来がん治療認定薬剤師等、がんに関する資格をもった薬剤師が3名在籍しています。患者さんに信頼していただけるよう、これからも頑張って業務に取り組んでいきますので宜しくお願いします。

がん専門薬剤師・外来がん治療認定薬剤師
古谷 智裕

yaku-mame201701
(図1) 抗がん剤投与スケジュールパンフレット