診療科案内

食物アレルギーの検査と治療

近年、食物アレルギー患者は増加しており、食物アレルギーの正しい診断と治療は不可欠です。食物アレルギーが疑われる場合、正しい手順で検査を行い、医師の正しい診断のもとに原因食物を確定させることが大切です。最近は、正しい診断に基づき、原因食物であっても食べられる範囲までは食べる「必要最小限の除去」という考え方が推奨されています。つまり、除去しなければならないのは、あくまでも「食べるとアレルギー症状が出る」原因食物のみであり、症状が出る食物であっても、加熱・加工によって食べられるものや、少量なら食べられることがあります。除去する食物があることは、患者さんの栄養面、健康面だけでなく、家族にとっても大きな負担となります。正しい診断のもとに、QOL(生活の質)を低下させない食物アレルギー治療を目指すことが重要です。

実際に、原因と考えられる食物を食べて、症状が現れるかどうかを確認する検査が食物経口負荷試験です。これまで完全に除去していた食物を初めて食べさせてみたいとき、食物アレルギーの症状が出て1年以上経過している場合、入園・入学を控えて正確な診断をしたいときなどに行います。食物アレルギー経口負荷試験ガイドラインによれば、「負荷試験は食物アレルギーの診療やアナフィラキシーの対応に十分な経験を持った医師が行うべきで、常にアナフィラキシーを誘発するリスクがあることを前提として実施体制を整備する」とあります。

当院では食物経口負荷試験のための検査入院パスを作成し、20148月からパスの運用を開始しました。20167月末までに総計112例のパス入院を行い、112例中1例でパスを離脱しました(児の機嫌不良により負荷食品を食べてもらえず検査中止)。平均年齢は2.9±2.5歳、男児65例、女児47例。負荷食品の内訳は卵65例、乳製品23例、小麦11例、大豆9例、魚3例、ピーナッツ1例でした。負荷試験を施行し、なんらかのアレルギー症状が出現したのは21例で、そのうち11例でアナフィラキシーと診断し、5例にアドレナリン筋注を行いました。

当科における食物経口負荷試験では、低アレルゲンの加工食品から負荷試験を行っており、結果が陰性であった場合は除去食を一部解除することができ、完全除去する必要性がなく、患者および患者家族のQOLは向上すると考えています。

当院小児科では平田(火・木曜日の午前外来)、吉光(月・水曜日の午前外来)が小児アレルギーを担当しております。また1泊2日で食物経口負荷試験の検査入院を行える体制も整えております。

食物アレルギー以外にもアトピー性皮膚炎(乳児期の湿疹)、難治性気管支喘息でお困りの患者さまがおられましたら、当科までご紹介よろしくお願いいたします。

(小児科副部長 平田 修)

ページ内容改善の参考とするためにご意見をいただいています。 このページの内容は分かりやすかったですか? 分かりやすかった 分かりにくかった
12人中11人の方から、このページは分かりやすかったとのご意見をいただいております。
外来のご案内
入院のご案内
診療科案内
院内活動
地域医療連携
病院概要