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膝の病気の予防と治療

年齢を問わず膝を痛めると歩行やスポーツに支障を来し、充実した日常生活を送ることが困難となります。今回は、当院でも多くの方が通院治療や手術加療を受けられている変形性膝関節症について解説します。

中高齢者を悩ませている膝痛の原因の多くは、変形性膝関節症によるものです。変形性膝関節症では、イスからの立ち上がり、歩き始め、階段をおりる時(図1)などに膝痛を生じます。中高年の女性に多く発症し、加齢とともにみられやすくなり、日本人の患者数は約1,000万人、有病者数は約3,000万人と言われています。

初期の症状は動作開始時の膝痛ですが、徐々に正座や階段昇降が困難になり、だんだんと膝は伸びなくなり、歩行が困難となってきます。

原因は、膝の荷重を支えるクッションの役割である関節軟骨が、年齢とともに弾力性を失い、摩耗し、すり減っていくことによります。

日常生活上の注意点・予防法としては、①正座をさける ②肥満であれば減量する(図2) ③膝をクーラーなどで冷やさず、温めて血行を良くする ④重い荷物を持たない ⑤生活様式を洋式にする(洋式トイレ、ベッド、イスなどを使用する) ⑥ウォーキングをする、などが挙げられます。

変形性膝関節症の治療方法には保存療法と手術療法があります。保存療法は、リハビリ指導(図3)、薬や注射(図4)、装具療法などを行います。変形は退行性変化によるものであるため、元に戻ることはありません。症状を緩和させ、できるだけ病状が進行しないことを目的に行います。

病期が進行し、症状が悪化してしまった場合は手術療法を行います。手術療法としては、①関節鏡視下手術(図5):損傷した半月板や軟骨片など、ひっかかりや疼痛の原因を内視鏡下に取り除く手術 ②高位脛骨骨切り術:脛骨を骨切りし、荷重軸を変更する手術 ③人工膝関節置換術(全置換、部分置換(図6)):変形した膝の表面を削って人工の関節に置き換える手術、などがあり、患者さん各々の年齢や活動性、症状や変形の程度などを熟考し、手術方法を選択します。いずれも専門性の高い手術ですので、膝関節専門のトレーニングを受けた専門医に受けられることをお勧めします。

当科ではこれまで多くの膝痛に悩む患者さんの治療を行い、より充実した生活への復帰をサポートしてきました。膝に関する痛みやお悩みがありましたら、お早めにかかりつけ医にご相談ください。

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(整形外科部長 西森 誠)

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