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ロボット支援手術システムとは?

section11_774_01広島市立安佐市民病院の診療機能の柱の一つに「がん医療」があります。
また、当院は国指定の「地域がん診療連携拠点病院」の指定を受けております。
このたび、平成2712月に当院のがん治療の質をさらに高める目的でロボット支援手術システムを導入しました。

低侵襲な治療法へ

がんの手術療法は、診断技術の進歩により早期の段階で見つかる患者さんが増えており、低侵襲な治療法が開発・選択されるようになってきました。例えば、転移の可能性の低い早期胃がんや大腸がんの一部では、内視鏡を使ってがんと周りの正常組織を切り取ることで、がんが治ると分かってきました。

また、胆石症などでは既に行われていた、腹腔鏡手術(腹に5-10mm位の小さな穴を数カ所開け、その穴を使ってテレビモニターを見ながら対象の臓器を摘出する方法)ががんの手術にも応用されるようになり、当院でも低侵襲手術として肺がん、胃がん、大腸がん、婦人科がん、前立腺がん等で適応と判断される患者さんには、メリット・デメリットをお話しし、鏡視下手術を受けて頂いております。

腹腔鏡手術の問題点

腹腔鏡手術は通常の手術に比べると、傷が小さいために術直後の回復が早いといわれていますが、反面、手術を行う側の問題点として、画像が2次元である事や鉗子操作が不自由であることが挙げられます。

2次元の画像を見ながら手術を行うという事は、片目で手術をしているのと同じことです。もっと分かりやすく言えば、奥行きが分からないのに組織を剥離したり、切ったりしないといけないということです。従って手術操作は損傷を避けるために“ゆっくり”になります。

もう一点の問題点として鉗子操作の不自由さがあります。ステーキを食べる時にナイフとフォークを使いますが、ステーキがプラスチックの容器で覆われているとした場合、ナイフとフォークを容器に最初に開けた穴を通して挿入して、ステーキを切る事を想像してみて下さい。ナイフとフォークで思い通りの所を切る事が一挙に至難の業になってしまいます。そこで現在は、ステーキの方をずらすことや、切る距離を最小限にして、大凡まっすぐに切れたように見せているのが、腹腔鏡手術の現状であり、それが限界です。

この2点を同時に克服できるのがロボット手術支援システムです。

ロボット手術支援システムの利点

見ている画像は3次元画像となっていますので、両目で見ているのと同じく臓器の前後関係が容易に分かります。また、ロボット支援手術に用いる鉗子は、人間の手首の様な動きが出来るので、穴から入れたナイフやフォークの先をぐるぐる回したり、曲げたりすることで、ステーキをまっすぐに切る事が出来ます。さらに手の動きと鉗子の動きの割合を調節すること(例えば手が10mm動いても鉗子は5mmしか動かないような設定にできる)とカメラによる拡大視効果(実物よりも大きく見える)により、今とは比較にならない位精緻な手術が可能となります。

現在、ロボット支援手術は、泌尿器科で行われる前立腺がんでしか保険診療として認められていませんが、今後、さらに低侵襲でより精緻な手術が求められる以上、ロボット支援手術システムは必要不可欠な器具であり、地域がん診療連携拠点病院として“診療の質の向上”を追求し続けることが使命であるとしたら、本システムを当院に導入することは必然であったと考えています。

いよいよ平成281月より手術支援システム(da Vinci:ダビンチ)を用いた前立腺がんの手術が始まりました。

是非、好結果をご期待下さい。

病院長 平林 直樹

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