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泌尿器科

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■ 日本泌尿器科学会基幹教育施設


概要・紹介

 当科では日本泌尿器科学会において認定された泌尿器科専門医らによるプロフェッショナルなチーム医療を目指しています。特に2010年度より多くの術式を侵襲の大きい従来の開腹手術から患者さんに対しより負担の少ない腹腔鏡下手術・内視鏡外科手術に変更し、治療成績の向上とともに患者さんにやさしく満足していただける医療の両立を目指しています。

「前立腺」早期発見可能に(2012年1月8日/読売新聞掲載)

泌尿器科で取り扱う臓器

 対象臓器は腎、尿管、膀胱、尿道などの尿路(尿の通り道)および前立腺、精巣、陰茎などの男性生殖器(精路)、内分泌臓器の副腎、さらに後腹膜(腹膜に包まれた腸の裏にある場所)に発生する疾患です。具体的には副腎腫瘍、腎臓がん、腎盂・尿管癌、膀胱癌などの尿路がん、前立腺癌などの悪性腫瘍や前立腺肥大症、尿路奇形、尿失禁(尿漏れ)などのさまざまな疾患に対してプライマリーケアから先端医療まで外科的治療、放射線療法、化学療法、内科的治療などを単独もしくは組み合わせた治療を行っています。


   2011年度の治療実績

 入院部門: 2011年度の総手術件数は年間854件で入院手術は355件、外来手術は499件でした。  入院部門:入院患者総数は741人で、そのうち腫瘍性病変に関連する入院目的が最も多く621人、平均在院日数は7.6日、1病床回転率は1ヶ月平均6.32でした。入院手術件数355件では腫瘍に対する手術が最も多く、その内訳は副腎腫瘍6件、腎腫瘍・腎盂尿管腫瘍47件、膀胱腫瘍154件、前立腺腫瘍77件などでした。

     

        

  外来部門:外来患者総数は1,0467人、初診・紹介患者数の1ヶ月平均は62人、外来手術件数は499件、膀胱内視鏡検査(ファイバースコープ検査)は1,105件でした。
 

腹腔鏡下手術・内視鏡外科手術

 腹腔鏡下手術の特徴は皮膚に小さな穴(1cm程度)を空けて、そこから二酸化炭素を入れて空間を作り、鉗子などの機器を体内に入れてすべての手術をお腹の中で行います。泌尿器科領域の臓器は後腹膜(お腹の後ろ側)にあるため、従来の開腹術ではおおきな皮膚切開が必要でした。これに対し腹腔鏡下手術は従来の開腹術に比べて皮膚や筋肉を切開する必要がないため、術後の疼痛が軽く、早期離床、早期社会復帰が可能となります。さらに癌における治療成績においてもこれまでのわれわれの腹腔鏡下手術の実績では従来の開腹術と同等以上の結果を得ています。近年の医療技術の進歩により、腹腔鏡下手術がさまざまな手術に応用されるようになり、転移などを有し病気が極めて進行している場合、炎症や過去の手術既往などで強度の癒着があるために腹腔鏡下手術が施行出来ないなどの症例を除いて、多くの患者さんに対して適応となります。 当科では腹腔鏡手術の経験を豊富に持ち日本内視鏡外科学会・日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡学会のすべての学会において厳しい審査を受けその高い手術技術を認定された腹腔鏡手術指導医が手術を担当しています。


        

 2010年度より多くの術式を侵襲の大きい従来の開腹手術から患者さんに対しより負担の少ない低侵襲手術(腹腔鏡下手術・内視鏡外科手術)に変更し、2010年度以後、開腹手術(従来手術)に比較し低侵襲手術の割合が大幅に増加しました。また、これにともない平均の術後入院日数は飛躍的に短縮しています。




腹腔鏡下手術

手術創の比較


代表的な腹腔鏡下手術

(1)副腎に対する腹腔鏡下副腎摘除術

 副腎は左右の腎臓の上に各1個ずつ存在する小さな内分泌臓器です。ステロイドホルモン、性ホルモン、血圧を上げるアドレナリン、ノルアドレナリン、アルドステロンなどを産生します。副腎に腫瘍が発生しこれらのホルモンを必要以上に産生すると高血圧や糖尿病、多毛などの症状を呈します。また、ホルモンを分泌しない腫瘍でも腫瘍径の大きな場合(3cm以上)は悪性腫瘍を伴っている場合があります。このような副腎に発生した腫瘍を腹腔鏡下に摘除します。

(2)腎臓に対する腹腔鏡下腎摘除術、腹腔鏡下腎部分切除術

 腎癌、腎盂尿管癌などの悪性疾患や水腎症、無機能腎などの良性腎疾患に対し、腎臓を摘出する、あるいは腎臓を部分切除する手術です。また、腎不全で長期血液透析中の患者さんに発生した腎癌に対しても、低侵襲な腹腔鏡下手術が可能です。

(3)腎盂・尿管に対する腹腔鏡下腎盂形成術

 腎臓で産生された尿が腎盂、尿管、膀胱へと運ばれますが、腎盂と尿管の移行部(腎盂尿管移行部)が先天性の狭窄や血管により圧迫されて、尿が腎盂から尿管にうまく運ぶ事が出来ないために腎臓がはれる状態(水腎症)で時に痛みが出現します。このような状態に対し腹腔鏡下に(お腹の中で)狭窄部の尿管を摘除し再吻合します。

(4)膀胱尿管逆流症に対する腹腔鏡下膀胱内手術

 腎臓で作られた尿は尿管を通って膀胱に貯められますが、正常では膀胱に貯まった尿が腎臓や尿管へ逆流することはありません。膀胱尿管逆流症は尿管と膀胱のつなぎめの異常により、排尿時に膀胱から体外へ排出されるべき尿が腎臓や尿管へ逆流する病気で腎臓の機能低下や腎盂腎炎を繰り返します。膀胱尿管逆流症に対する手術は、尿管と膀胱のつなぎめの異常を治す必要がありますが、腹腔鏡下膀胱内手術は下腹部に小さな穴をあけて腹腔鏡を用いて従来開腹手術で行っていた同じ手術を膀胱内で行います。

(5)膀胱癌に対する腹腔鏡下膀胱全摘除術

 膀胱は尿を貯める臓器で、膀胱癌は主に痛みのない血尿(無症候性肉眼的血尿)を主訴に発見されます。膀胱癌は、膀胱の粘膜から発生する癌で癌が膀胱の粘膜にとどまっている場合は尿道から内視鏡を挿入して腫瘍を切除する経尿道的手術が一般的ですが、癌細胞が膀胱の筋肉の層まで浸潤する浸潤性膀胱癌には根治性を得るために膀胱を全摘除する必要があります。開腹手術は腹部に大きな皮膚切開が必要ですが、腹腔鏡下膀胱全摘除術はお腹に小さな穴をあけてお腹の中で開腹手術と同じ手術を行います。

(6)前立腺癌に対する腹腔鏡下前立腺全摘除術

 前立腺は男性のみに存在する生殖器で膀胱の真下にあり、尿道を取り囲むかたちで存在しますが、生活様式の欧米化に伴い本邦でも前立腺癌が急増しています。多くの早期前立腺癌の患者さんは、ほとんど症状がなく血液中のPSA(前立腺特異抗原)高値で発見されます。腹腔鏡下前立腺全摘除術はお腹に小さな穴をあけてお腹の中で開放手術(下腹部(臍下〜恥骨まで)の切開を行う)と同じ手術を行います。



代表疾患の説明

 

  副腎腫瘍   前立腺癌   過活動膀胱   加齢男性性腺機能低下症候群
  腎細胞癌   精巣癌   尿路感染症   性機能障害
  腎盂癌・尿管癌   前立腺肥大症   性感染症   腹圧性尿失禁
  膀胱癌   腎盂尿管移行部狭窄症   男性不妊   骨盤臓器脱



手術件数統計

2009年 2010年 2011年
1)入院手術
疾患名 術式内訳
副腎腫瘍 0 5 6
腹腔鏡下副腎摘除術 0 5 6
腎腫瘍・腎盂尿管腫瘍 24 42 47
腹腔鏡下根治的腎摘除術 7 13 10
開腹根治的腎摘除術(下大静脈腫瘍塞栓摘除など) 3 6 5
腹腔鏡下腎部分切除術 0 3 16
開腹腎部分切除術 5 6 3
腹腔鏡下腎尿管全摘除術 7 12 13
開腹腎尿管全摘除術 2 0 0
腹腔鏡下腎摘除術(膿腎症など) 0 2 0
開腹腎摘除術(膿腎症など) 0 0 0
腎盂尿管移行部狭窄症 0 3 2
腹腔鏡下腎盂形成術 0 3 2
後腹膜腫瘍 3 4 2
腹腔鏡下腹膜腫瘍・リンパ節廓清術 0 2 1
開腹後腹膜腫瘍・リンパ節廓清術 3 2 1
膀胱腫瘍 154 158 154
経尿道的膀胱腫瘍手術 140 149 146
膀胱全摘除術+尿路変更術 8 6 5
膀胱部分切除術 6 3 3
前立腺癌 48 42 52
腹腔鏡下前立腺全摘除術 0 15 52
開腹前立腺全摘除術 48 27 0
前立腺肥大症 13 27 25
経尿道的前立腺切除術 11 23 25
前立腺皮膜下摘除術 2 4 0
男性外性器疾患 14 12 17
高位精巣摘除術 3 2 1
精巣捻転手術 3 2 4
腹腔鏡下精索静脈瘤手術 0 0 1
精索静脈瘤手術 0 0 0
上記以外の手術 8 8 11
女性泌尿器科疾患 3 3 15
骨盤性器脱手術 0 0 11
上記以外の手術 3 3 4
その他の疾患 24 34 35
開腹手術 6 2 3
内視鏡手術 15 25 19
上記以外の手術 3 7 13
283 327 355
2)外来手術
術式
経尿道的電気凝固術 - 78 81
膀胱内凝固除去術 - 12 11
経尿道的膀胱内異物摘除術 - 2 1
経尿道的尿管ステント留置術 - 100 123
尿道狭窄拡張術 - 48 36
経皮的腎瘻造設術 - 3 3
前立腺生検 202 214 244
202 457 499
術式別
術式
内視鏡外科・腹腔鏡下手術 14 55 101
経尿道的内視鏡手術 166 197 190
開腹手術 86 55 21
外性器・外陰部手術 14 13 .31
上記以外 3 7 12
283 327 355

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スタッフ紹介

氏 名
よみ
役 職
卒業年度
専門領域 資 格
三田 耕司
みた こうじ
Dr.Mita
主任部長
平成2年
広島大学

泌尿器がん治療
内視鏡外科・腹腔鏡下手術
内分泌外科(副腎)
男性学・アンドロロジー

日本泌尿器科学会専門医
日本泌尿器科学会指導医
日本内視鏡外科学会技術認定医(腹腔鏡手術)
日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
日本内分泌外科・日本甲状腺外科学会専門医(副腎外科専門医)
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本がん治療認定医機構暫定教育医
日本臨床腫瘍学会暫定指導医
日本性機能学会専門医
インフェクションコントロールドクター(ICD)
広島大学臨床教授
広島大学非常勤講師
医学博士
加藤 昌生
かとう まさお
Dr.Kato
部長
平成8年
島根医大
泌尿器がん
排尿障害・尿失禁
女性泌尿器科学
日本泌尿器科学会専門医
日本泌尿器科学会指導医
日本内視鏡外科学会技術認定医(腹腔鏡手術)
日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
医学博士
小畠 浩平
こばたけ こうへい
医師
平成20年
泌尿器がん
内視鏡手術
日本泌尿器科学会会員
日本EE学会会員 

外来診療担当

 
一 診 手 術 三 田 手 術 三 田 三 田
(初診・紹介)
二 診 手 術 加 藤 手 術 加 藤 手 術
三 診 手 術 小 畠 手 術 小 畠 手 術
午 後 手 術 検 査 手 術 検 査 加藤/小畠

  ※月・水の再診はありません。ただし急患はこの限りではありません。


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