医療従事者の方へ
クリニカルパス
クリニカルパス

クリニカルパスの普及と更に進化したパスの構築に向けて

クリニカルパス検討委員会委員長

向田秀則委員長

 クリニカルパス(以下『パス』と略します)が日本の医療界に導入されて約20年の歳月が経過しました。以来、パスは我が国において大いなる進歩・進化を遂げており、医療の質を担保し、改善するために、なくてはならないものとなっています。

 

【クリニカルパスとはどんなもの?】

  クリニカルパスは、検査や治療の予定とタイムスケジュールを示した治療計画書です。これは医師、看護師だけではなく、患者さんの治療に関わる様々の職種(薬剤師、栄養士、理学療法士、歯科栄養士など)の人がきめ細かに作成したものです。患者さんにお渡しするパスは図や表を使用し、できるだけわかりやすいものにしています。専門的な医学用語は使用せずに日常で使用される言葉を用いて作成し、どなたでも理解できるように心掛けています。

 

 患者さんは、パスを見ることで、いつどんな検査や治療が行われるのか、いつ頃退院できるのかなどがわかるので、心の準備ができますし、入院生活の不安を少しでも解消できることになります。また、医療スタッフにいろいろ治療について質問しやすくなります

 

 医療スタッフにとっても、パスに沿って患者さんに対する治療行為や説明が明確となるためチームとしての医療を確実に安全に提供することができるようになります。

 

【広島市立安佐市民病院のパスの現状は?】

  広島市立安佐市民病院では、平成12年からパス検討委員会を設立し、院内パスの作成と運用を始めました。平成18年には病院に電子カルテが導入され、これと同時に電子パスを作り運用を開始し、現在215件のパスが運用されています。

 

現在、パス検討委員会では

 1.新規パスの作成と登録

 現在パスが適応されていない疾患についてもパスの作成を進めています。2012年度の昨年は15件の新規パスを作成しました。

2. パスの評価と修正

 はじめに作成したパスも、日々進歩する検査法や治療法により、内容の修正が必要となります。パスを使用した患者さまのデータを迅速、詳細に解析•評価するとともに、患者さんにパスに関するアンケート調査をお願いし、ご意見を伺いながら、さらに患者さんに適したパスに修正しています。昨年度も約20件のパス修正を行いました。

 3.進化したパスへの改正

 全国の病院とデータを比較し、トップレベルの確実で安全な医療が提供できるようさらに進化したパスへの改正をおこなっております。

 

 広島市立安佐市民病院は地域の基幹病院として、治療・検査の手順や経過を医療従事者のみならず、広く一般の方々にも理解して頂くために、院内で使用しているクリニカルパスを一般公開しています。どうか、この機会に当院での、医療の質の向上への取り組みについて、ご理解を頂ければ幸いに存じます。

 

クリニカルパス検討委員会委員長

向田 秀則